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あまいおかし、

日記もどき↑ 暴走のままに文章(現在rkrn多め)↓

2025'01.16.Thu
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2007'02.19.Mon
(芭録)

運命じみた大恋愛なんかいらない。

しんしん、と時間だけが静かに流れていた。そんな静けさに気を遣うかのように布団の中で先輩がそぉー・・・と寝返りを打ってこっちを見る。目が合ったらなんとなく笑えた。うっすらと浮かべた笑みに先輩も少しだけ嬉しそうに、夜に遠慮して笑った。
「静か、気」
冬の夜は、静かだ。厚いカーテンを閉め切った部屋には向こうで輝くネオンさえ、ましてやそれに霞むように光る星の色なんて見えるわけない。遠くで響くようなクラクションの音は、ひどく微かで、いっそ優しい。
「ねぇ、先輩」
意味もなく先輩を抱き寄せる。二人分の重みを受け止めていたベッドが無機質にもぎし、と音を立てるけれどそれも一瞬の事。夏の間はこうして抱きしめられるのを嫌がる先輩も冬の間だけは大人しくこちらの腕の中に納まってくれる。寒いからなんて言い訳に過ぎないこと、知ってる。
「好き、だよ」
唐突な愛の告白に先輩はやっぱり夜に遠慮するみたいに静かに笑って「ミヤ、お前面白い」とのたまった。それどういう意味ですか、俺は真剣なのに!と怒った振りをするとそのまんまの意味気―と今度は夜に遠慮せずに笑いはじめる。なにがそんなに面白いのか、―たぶん、お前の顔がとかいうのだろうけど。
静かだった部屋に先輩の笑い声が響く。何となく幸せを噛み締めている気分。
「ねぇ先輩」
一通り笑いきったらしい先輩はそれでもなお、笑いが隠しきれていない顔でこちらを見上げてくる。なぁに、ミヤ。と柔らかな声音が耳をくすぐる、のも幸せ。
「先輩の理想の恋愛、ってどんなの」
は?と先ほどの愛の告白なんかよりも不審そうな顔で先輩が問い返してくる。だからー先輩の理想の恋愛だってば、と先ほどと同じような言葉を繰り返すと考え込むような顔になった先輩は「理想の恋愛?」と鸚鵡返しに言葉を放つ。そーりそーのれんあい、とにやにや笑いながら先輩の目を見つめると先輩は困ったのか呆れたのか、怒ったのか。ミヤってやっぱりバカ。と音を発せずに口が動く。



原稿没ネタその2。ここまで書いて録たんがメインじゃない事に気付いた。
そして録も御柳もずいぶんと乙女になってしまいなんとなく撃沈。
そんなこんなで(Side*R)に続けてみたがやっぱり無理だったんだ・・・。うん。
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