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あまいおかし、

日記もどき↑ 暴走のままに文章(現在rkrn多め)↓

2024'12.28.Sat
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2007'02.19.Mon
(芭録)

運命じみた大恋愛なんかいらない。

冬の夜は静か。しんしんと、時間だけが過ぎていく音がする。寒さを遠ざけるかのような分厚いカーテンは向こうで輝くネオンですら今は遠い。ましてやそれに追いやられたように控えめに光る星なんて見えるわけない。遠くで響くようなクラクションの音は、ひどく微かで、いっそ優しい。
静かな時を破らないようにミヤの方に静かに静かに、こてんと寝返りを打つ。ミヤはまだ寝ていなかったようで目が合った。ふたりで夜に遠慮するようにくすり、と笑った。
「静か、気」
耳を澄ましても自分とミヤの息遣い以外は遠い。世界に二人だけみたいだ。なんて唐突に思って恥ずかしくなった。赤くなったり青くなったり、にやけたり怒ったり。一人百面相が得意、といわれはじめたのは多分、ミヤに会ってからだ。
「ねぇ、先輩」
ぎしり、と二人分の重みを受け止めるミヤの部屋のシングルベッドが軋む。不意にミヤの腕の中に閉じ込められる。冬だから、照れ隠しに『暑苦しいから離せ』と殴るとか蹴るとかすることも出来ない。ただされるがままに抱き寄せられるのを受け入れて、それでも最後の照れ隠しに「寒い」と呟いてみる。それがただの照れ隠しだということくらいミヤはもう気付いているのだろうけれど、それでもやめられない。
「ねぇ、先輩」
ミヤの声が好きだ。本人には言わないけど。
「好き、だよ」
ミヤの声が俺のことを好きだ、と告げるのを聞くのが好きだ。とてもとても大切にされている気がする、から。



没ネタその3。下の(Side*B)を録メインの話にしようと思ったけど全然駄目でした。文章能力がほしいんだぜ。
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